動画の概要:左派は本当に“敵”なのか?政治的弾圧の裏側
アメリカで注目を集めるTikToker・Madeline Pendletonが投稿した動画が話題です。彼女は、「共産主義者から始まった」という詩を引用し、アメリカで進行中の左派への政治的弾圧に警鐘を鳴らしています。この動画は、政治に無関心な人にも関係する重要な問題を提起しており、左派に限らず、民主主義を支持する全ての人に向けられた内容です。
アップローダー紹介:Madeline Pendletonとは
Madeline Pendletonは、TikTok上で政治や社会問題について率直な意見を発信するインフルエンサーです。リベラルな立場から、特に労働者の権利や反戦活動などを支持し、鋭い洞察と共に視聴者に警告を投げかけています。
動画のポイントと考察
「まず共産主義者が標的にされた」詩の本当の意味
Pendletonは、ナチス政権下のドイツにおける警告詩を引用し、現代アメリカでも似たような「沈黙の連鎖」が起きていると訴えます。この詩の冒頭は「まず共産主義者が連れて行かれた」。つまり、社会の異分子を排除することで自由がじわじわと失われる様を象徴しています。
📝参考:「First They Came」- マルティン・ニーメラーによる詩
左派を“国内の脅威”に仕立て上げる構造
動画では、保守・リベラル問わず「左派=問題」という印象操作が進んでいる現状を批判。これにより、政府が意図的に左派思想を「国家の敵」と見なして弾圧する素地が整ってしまうという問題を提起しています。
標的にされた団体:People’s ForumとCode Pink
Pendletonは、反戦・平和活動を行うPeople’s ForumとCode Pinkという団体が、中国共産党との関係を疑われ、外国代理人として登録させようとされている現状を紹介。この動きは、アメリカ国内での正当な政治的意見を“外国の影響”として排除する危険性を孕んでいます。
左翼思想=中国の影響?という危険な論理
「左翼思想が中国由来である」というレッテル貼りは、アメリカ人が自分たちで独自に左翼思想を持つことさえ否定するものです。これは、思想の自由そのものを否定する極めて危険な風潮であり、Pendletonはそれに強い危機感を示しています。
新たな冷戦と“現代の赤狩り”
動画の最後で彼女は、「これは次の冷戦だ」と述べ、1950年代の“赤狩り”を彷彿とさせる状況が再び起きていると警告。特定の思想を持つだけでスパイ扱いされるような社会は、誰にとっても危険です。
筆者の考察:思想の自由を守るために私たちができること
この動画は、特定の政治的立場に賛同するかどうかではなく、「異なる意見が存在する自由」をどう守るかを問うものです。情報を鵜呑みにせず、権力がどのように“敵”を作り出すかを冷静に見極める視点が求められます。現代においても、過去の“赤狩り”が繰り返される可能性があるという警鐘は、私たち全員が受け止めるべき重大な問題です。
完全翻訳(日本語)
完全翻訳
「最初にやってきたのは共産主義者に対してだった、という詩を覚えていますか?『自分は共産主義者ではなかったから声を上げなかった、そして最後には自分の番が来たが、声を上げる人は誰もいなかった』というものです。
この詩の冒頭が“共産主義者”であることに気づいていない人が多いのですが、政治的弾圧がどのように始まるかを示す重要な手がかりです。今、民主党も共和党も、“面倒な左派こそが問題だ”と国民を納得させようとしています。これは、左派でなくとも警戒すべき状況です。
“都合の悪い政治的意見を持つ者”を国家の敵として扱うことで、政府は好きなように統制を進めることができてしまいます。最近では、ニューヨーク市のPeople’s Forumや、平和団体Code Pinkがその標的になっています。
People’s Forumでは、パレスチナの家族支援のために100万ドル以上を集めるなど、左派の活動を支えています。それなのに、両団体は中国共産党とつながりがあるとされ、外国代理人として登録させようとされています。
これはつまり、アメリカ人が自分で左派思想を持つことは不可能で、すべて中国の影響だとする主張です。戦争反対の声すら、“スパイ活動”にされてしまう危険性があります。
たとえ左派でなくとも、自国政府が左派的な意見を排除する前例を作ることには反対すべきです。現時点で私たちが直接できる支援はありませんが、この問題を注視し続けることが重要です。
アメリカで社会主義者を“中国の工作員”とする論理が通用してしまえば、それを利用してあらゆる弾圧が可能になります。今は“新たな冷戦”の入り口にいます。マッカーシズム的な“赤狩り”にだまされないようにしましょう。社会主義者や共産主義者は、あなたの敵ではなく、共により良い未来を目指す隣人なのです。」
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